体験学習の罠

体験学習について、私の意見を述べていきたいと思います。

 

体験学習とは、「実際的な活動体験を通して学ぶことを狙った学習形態」のことです。

 

体験学習には、詰め込み型の座学では得られない経験ができるということで、色々な分野で体験学習が実施されています。

 

しかし、体験学習は、知識を蓄えるという点では、非常に効率が悪いので、注意が必要です。

 

基本的に、体験学習で残るのは、それをした、という思い出だけであって、知識の定着はかなり悪いです。

 

体験学習は、同じ体験を繰り返すことができないので、知識の定着という点では、非常に効率が悪いのです。

 

体験学習では、実際に物事を体験し、同時に多くの情報が入ってくるため、また、感情を伴う記憶になりやすいため、記憶に残りやすいです。

 

その反面、体験した、ということ自体はよく記憶に残るのですが、体験したことのノウハウについては、ほとんど記憶に残りません。

 

結局は、繰り返し行っていないからです。

 

 

体験学習は、動機づけを行う場合や、モチベーションを上げるためなら適していますが、知識の定着や、能力の向上を目的とする場合、効率がかなり悪いです。

 

体験学習にばかり参加していても、自分の頭でじっくりと考える時間をとらないと、ほとんど何も身につかないのです。

 

ビジネスの世界でも、体験学習つまり「セミナー」ばかりに参加している人がいます。

 

そういう人は、セミナーに大量に参加しているのですが、肝心のビジネススキルについては、ほとんど初心者レベル、ということがしばしばあります。

 

こういう人たちは、セミナーに参加して、モチベーションを上げることで、実際は何も身についていないのに、ビジネスについて学んだ気になっているのです。

 

 

そもそも、体験学習そのものが、上記のような興味づけを目的に行い、その後の顧客獲得を目指して行われるため、コンテンツが薄い場合がかなり多いです。

 

そのような目的のため、役に立つ部分ではなく、興味をひきやすい部分ばかりをピックアップしてコンテンツを作成していることが多いため、内容が薄くならざるを得ないのです。

 

このような理由からも、体験型の学習ばかりしていても、「思い出」が増えるばかりで、実質的な能力は身に付きにくいのです。

 

 

「参加するだけで成長した気になれる」体験学習に注意して、「自発的に」頭を使って学習することが大事です。

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