売れる箸を発想してみよう

ロジカルシンキングのトレーニングの一環として、

 

「売れる箸」を発想してみましょう。

 

私たち日本人に馴染みの深い箸ですから、色々な発想が出てくると思います。

 

まずは、売れる箸を自分の頭だけを使って発想してみてください。

 

 

まずは発想しやすいであろう箸そのものについて発想してみます。

 

最初に、「箸」をいう存在を定義することから始めます。

 

広辞苑には、

 

「食事などに物を挟み取るのに用いる細長く小さい2本の棒」

 

とあります。

 

広辞苑が絶対という訳ではありませんが、

 

ほとんどの人にとって、それほど大きな認識の相違も無いでしょうから、

 

この条件で箸は定義して良さそうですね。

 

 

物事を発想する際、最初に必ずすべきことが、対象を定義することです。

 

定義することによって、どこまで対象を崩してよいかが決まるからです。

 

「ルールに縛られないためには、まずルールを知る必要がある」という言葉がありますね。

 

 

最低限、ここは外してはいけない、という所が何かを見極めることが肝要です。

 

今回の箸の例だと物を挟む、という最重要ポイントを外してしまうと、スプーンになったり、フォークになったりしてしまいますからね。

 

まずは、箸そのものを要素に分解し、

 

その後、箸に関連する全ての物事を分解していきましょう。

箸そのものを分解する

 

次に、箸そのものを分解してみましょう。

 

箸そのものを分解すると、

 

・人間が認識できる要素

 

・人間が認識できない要素

 

に分けることができます。

 

さらに、

 

・人間が認識できる要素については、

 

・色

 

・形(長さ・太さ)

 

・重さ

 

・表面の質感(触感・光沢)

 

・素材

 

に分けられます。

 

 

人間の

 

視覚・聴覚・触覚・味覚・嗅覚

 

のうち、箸に深く関係するのは視覚・触覚のみです。

 

その他の嗅覚・味覚・聴覚は、箸に機能を備えさせても良い物がほぼ見当たりません。

 

聴覚に関しては、箸で挟んだ時の音を軽減したり、食器に箸をぶつけたりした時の音を軽減する、

 

というものがありますが、さほど箸の売れ行きには貢献しそうにありません。

 

そこで、視覚・触覚から導き出したものが、先述のものです。

 

「素材」については、これは人間がある程度、認識することができるでしょう。

 

 

・人間が認識できない要素については、

 

 

・素材

 

・作られた場所

 

・作られた時代(時期)

 

・誰が作ったか

 

・どのように作られたか

 

・なぜ作られたか

 

・名前

 

に分類できます。

 

5W1Hの分類+名前ですね。

 

素材が「人間の認識できるもの」と被っていますが、これは人間の認識能力の問題によります。

 

例えば、金属で作られている箸があったとして、

 

人間には金属ということは分かったとしても、

 

鉄が90%、クロムが10%などといった金属の比率はよほど特殊な人でない限り分からないからです。

 

 

「名前」は忘れられがちですが、重要です。

 

名前は、対象を見ただけでは認識できませんが、

 

全く同一の物でも、「名前」によって売り上げは大きく変わってくるでしょう。

 

 

人間に認識できないもの(直接は認識できないもの)は、

 

人間が認識できないからと言って無意味という訳ではなく、

 

「言語や絵」などによって伝えることで、その価値を発揮することがあります。

 

箸そのものが全く同じ

 

・色

 

・形

 

・重さ

 

・表面の質感

 

・素材

 

であったとしても、

 

・素材

 

・作られた場所

 

・作られた時代(時期)

 

・誰が作ったか

 

・どのように作られたか

 

・なぜ作られたか

 

・名前

 

 

などを伝えることで、売れ行きが全く異なってくることは容易に分かるでしょう。

 

ビジネスの世界でよく言われる「物語を作る」ということですね。

 

 

 

このように、人間を対象にした物質ついては、

 

・人間が認識できる要素

 

・人間が認識できない要素

 

に分解することで、容易に漏れなく重複なく、MECEに分解することが可能です。

 

 

人間以外を対象にした物でも、

 

その対象が認識できるものと、

 

認識できないものに分けると容易になります。

 

 

例えば、

 

その他の動物、例えば犬を対象とした製品なら、

 

・犬が認識できる要素

 

・犬が認識できない要素

 

に分解すれば、その後の発想が容易になるという訳です。

箸の一生を追う

箸そのものを分解した後は、

 

箸が生まれてから死ぬまでを追ってみましょう。

 

箸の一生を追うことで、箸に関連するものを漏れなく導出できます。

 

 

箸が完成するまでは、「箸そのものを分解する」ですでに箸の経過を追ったので、

 

続いて、箸そのものが完成した後です。

 

箸を販売する際には、パッケージが必要になってきます。
(裸のままで売る、ということも考えられますね)

 

そこで、箸のパッケージをどうするか、ということも考える余地がありますね。

 

テープで止めるだけにするのか、しっかりとした箱のパッケージを付けるのか、

 

箱なら、箱の素材は紙か、プラスチックか、ステンレスか、なども考慮の対象となるでしょう。

 

先述の人間が認識できない要素については、パッケージに記載して伝えることも可能です。

 

 

 

続いて、販売できる形になった箸は、生産場所から全国各地に発送されます。

 

その際の運搬手段について考える必要があります。

 

サイズ、重量などによって、運送料に違いが出てくるので、売り上げの「利益」を考える際には考慮の余地があるでしょう。

 

 

 

続いて、箸が購入されて、使用するフェーズに入ります。

 

・誰が使うか

 

箸を誰が使うによって分類することができるでしょう。

 

誰が使うかによって箸に必要とされる機能は変わってきます。

 

 

・何を掴むか

 

箸を実際に使用する際には、

 

何を掴むかを考える必要があります。

 

「食べ物」しか挟む対象に考えなかった人は、反省する必要があります。

 

箸で挟む対象によって、分類することができますね。

 

これまで箸が適用されていなかったもので、箸のような形状のものが適した対象は無いでしょうか?

 

 

・持ち運び

 

また、箸を使用する際、家庭のみではなく持ち運ぶ場合があるでしょう。

 

その場合は、箸とそのケースの関係も考える必要があります。

 

例えば、箸をケースに入れてもカチャカチャ音がしないケースなどが考えられるでしょう。

 

 

・洗浄及び保管、廃棄

 

箸を使ったら、箸を洗って保管するか、捨てますね。

 

洗う時、保管する時において、何らかの特徴を持たせることができますね。

 

また、洗う、という行為に関連して、汚れが付きにくい箸、洗いやすい箸、乾きやすい箸などのアイデアが考えられます。

 

また、使い捨ての箸(素材が木なら割りばし)なら、環境と関連しているので、環境と関連した要素を考慮する必要があります。

 

「環境に良い」などの文言を入れることで売り上げアップが考えられます。

 

 

以上で箸の一生で、箸を分類できました。

 

対象の一生をたどることで、関連する物事を漏れなく導き出すことができました。

実際に新たな箸を発想してみよう

・箸そのものを分解

 

・箸に関連するものを分解

 

がここまでの過程で完了しました。

 

箸に関連する要素を考慮しながら、箸そのものの要素を変化させることで、

 

全ての箸のアイデアを出すことが可能となるのです。

 

 

さて、以上を基に実際に「売れる箸」を発想してみましょう。

 

・直立する箸

 

これは、主に一人暮らしの人を対象とした商品です。

 

箸の持ち手側で直立する箸です。

 

この箸のメリットは、箸を収納する必要が無く、すぐに乾く、ということです。

 

これを達成するために、まずは水はけが良くなる工夫をしましょうか。

 

箸の挟む側に溝を入れてしまうと、汚れがたまりに安くなるので、

 

箸の太い側に溝を入れて上げることで、速乾性が高まるでしょう。

 

また、乾かせるためには、箸を直立させる必要がありますが、

 

そのままだとバランスが取れません。

 

ですので、箸の太い方の先端に

 

・「接触による固定」

 

・「非接触による固定」

 

ということが考えられます。

 

接触による固定では、吸盤や、粘着性のシートなどが考えられます。

 

非接触による固定については、重りを入れることにしましょうか。

 

重りについては、単に太い方の先端に重りを入れたのでは、バランスが悪くて使いづらくて仕方がないでしょう。

 

ですので、箸の内部に可動式の重りのボールを入れることにしましょうか。

 

利便性と物珍しさからそこそこ売れるのでしょうないでしょうか?

 

名前は「重力箸」でどうでしょう。

 

 

・安全な箸

 

例えば小児用・高齢者の箸で危険が少ないように「ゴム」などの柔らかい材質にするのはどうでしょうか?

 

または、一定以上の付加がかかると折れ曲がる箸というのはどうでしょうか?

 

例えば、箸がマグネットで接続されており、通常の箸としての機能を使う際には、接続されたままで、

 

大きな負荷がかかると接続部分で折れ曲がる、という箸です。

 

マグネットではなくても、レゴブロックのような凹凸による着脱式のような構造などでも良いでしょう。

 

これなら、小児が箸を持ったまま転んだり、箸で口内を突きさしてしまったりした時に、

 

箸が分解され力の方向が分散するので、身体へのダメージを防ぐことができます。

 

先ほど調べた所、私が発想した箸と同様のものは現時点ではこの世に存在しないようです。

 

どうですか、ヒットの可能性は高そうではないでしょうか?

 

自画自賛になりますが、これはかなり良いアイデアでしょう。

 

 

さて、今回は箸をテーマに取り上げましたが、

 

その他の対象においても、対象を適切に分解(MECE)していけば、アイデアなど無限に出すことができます。

 

ロジカルシンキングを身に着ければ、会社の企画会議などで数十人が集まって、

 

何時間も話し合いしても出ないような独創的なアイデアを、たった一人で数分で発想することができますよ。

関連ページ

将棋と頭の良さ
将棋の強さと頭の良さについて分析してみます。将棋が強いことは、どんな能力によるものなのでしょうか?他分野との関係は?
会話の上手い人は頭が良いか?
会話の上手い人は頭が良いか、というテーマで議論していきたいと思います。会話の上手さは、どのような能力に起因するものなのでしょうか?
頭の良い人は変人?
頭の良い人は変人、という意見があらゆる所で古来、よく言われています。実は、頭の良い変人には、2タイプあります。全く別の理由によって、2タイプの頭の良い変人が生まれるのです。
アイデアとMECEの関係
アイデアとMECEの関係について解説します。ロジカルシンキングについて、型にはまった発想しか出せない、と思っていらっしゃる方がいますが、ロジカルシンキングこそが、アイデアを出すための最高野方法です。
高学歴な人が頑固な理由
高学歴な人が頑固な理由について。高学歴な人は、圧倒的に頑固な人が多いです。その理由には様々なものがありますが、とくに「脳の使い方」に着目して考察して行きます。
代表的なMECEの切り口 フレームワーク
MECEを行う際の、代表的なMECEの切り口をフレームワークと言います。フレームワークは、便利ですが、使い方を誤ると、ロジカルシンキングができなくなってしまいます。正しいMECEのためのフレーム ワークを学びましょう。
MECEの例題・具体例 MECEの練習
実際に、MECEの具体例を通して、MECEの方法を理解してみましょう。実際に色々な事柄についてMECEにすることで、論理的な思考ができるようになります。MECE例題「ペットボトル飲料」
MECEの具体例・MECEの切り口を見つける練習
MECEの切り口をいかに見つけるかを、問題解決の具体例を通して理解していきましょう。
オズボーンのチェックリスト
オズボーンのチェックリストについて詳しく解説。オズボーンのチェックリストは、チェックリストを用いて、アイデアを発想する方法です。このオズボーンのチェックリストの問題点についても述べていきます。