実験と思考実験~思考不足~

実験と思考実験について、解説していきます。

 

何でも、実際にやってみなければ気の済まない人がいます。

 

思いついたことは、実際に手を動かして、実験してみないと気が済まない、という人たちです。

 

しかし、実験を行うことは、時間的も、金銭的にもコストがかかります。

 

ですので、実験をする前に、頭の中で色々と考える「思考実験」をすることが大事です。

 

 

なぜ、実際にやってみないと分からないかと言うと、それは「関係する要素」を見落としているからです。

 

関係する事柄の見落としがあるから、予測していた結果と別になることが多くなり、実験が必要となってしまうのです。

 

ある物事に対して、関係する要素の全て割り出し、そのそれぞれの要素の影響力の度合いを思考によって導き出せれば、実験をする必要はありません。

 

できるだけ、本物の実験ではなく、「思考実験」をする習慣をつけ、時間の効率化を行うようにしましょう。

 

すぐに実験に走るのは、思考を放棄しているとも言えます。

 

 

何も、実験が全く不要という訳ではなく、実験が必要になることもあります。

 

それは、

 

まだ見落としている要素を探す場合

 

と、

 

影響力の大きさを測定する場合です。

 

思考実験を行っても、「存在が確認されていないもの」については考慮に入れることは難しいですし、

 

見落としがちな要素というものもあります。

 

そういう場合、ある程度、思考実験を行った後に、実験を行うことで、それらを発見する手がかりになることがあります。

 

 

 

また、それぞれの要素の影響力の大きさを測定する際にも、実験が有用です。

 

思考によっていくら考えても、複雑に要素が絡み合っている場合は、その結果がどうなるかを思考で予測するのは難しいです。

 

その場合、実際にやってみれば、「結果」が出るので、結果だけを大まかに知りたい時には便利です。

 

速度が要求される対象で、、分析するよりも先にある程度の指標が欲しい、という場合です。

 

思考実験を行っても、どうしても見落としてしまう場合もあるので、その場合に、確認の意味で実験をすると効果的です。

 

 

世の中、思考実験が十分に足りておらず、実験するレベルに達していないのに、実験をやってしまっている人が多過ぎます。

 

結果として、思考実験を十分に繰り返す前に、実験をしてしまうので、時間や金のコストが大量にかかっています。

 

論理的思考力を鍛えて、時間も金もほとんどかからない思考実験を十分にやってから、実験を行うようにしましょう。

実験と思考実験~行動不足~

逆に、思考しても分からないことを、延々と考えて行動に移せない人も多いです。

 

このことを、ウェブサイトのデザインを例に挙げて解説してみます。

 

ダイエットのサイトを作ろうとしている人がいて、サイトのテンプレートをピンクにするか、ブルーにするか悩んでる人がいます。

 

それに際して、

 

このサイトは女性向けだからピンクにした方が良いだろう、

 

いや、ピンクのサイトは多いから、ブルーの方が新鮮で良いかもしれない、

 

しかし、見慣れている色であるピンクの方がやはりいいかもしれない・・・

 

などと考え込んでしまう人が多くいます。

 

しかし、これは、いくら考えても正解が分かるはずはありません。

 

どちらの色が好まれるかということは、論理で絶対的に決まることではないからです。

 

どちらが良いかを判定するには、それぞれの色にして統計データを取るしかありません。

 

過去の事例から、ある程度の傾向はつかめるかもしれませんが、これは実際にやってみなければ分からないことです。

 

この例の場合なら、ピンクとブルー、どちらも試してみて、良い方を採用すれば良いだけの話です。

 

 

上記の事例のように、思考しても分かりようがないものを、延々と考えて時間を無駄にしてしまっている人も、多数います。

 

 

どのラインまで思考実験すべきか、どのラインから思考実験を止め実験に移るべきかの線引きが、問題解決には非常に重要なのです。

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