二種類の「ひらめき」

「ひらめき」には二種類あります。

 

一つ目の「ひらめき」は、脳内にある記憶を、思い出すことによる「ひらめき」です。

 

こちらの「ひらめき」は、自分ではっきり覚えたか覚えていないか分からない記憶を、何とか思い出すことができた、という状態です。

 

この「ひらめき」は、記憶力が良い人に起こりやすい「ひらめき」で、結局は、新たな発想を思いついているわけではありません。

 

また、情報ソースは覚えていないが、情報自体は覚えている、という場合に、この「ひらめき」が起きやすいです。

 

便宜上、この「ひらめき」を当サイトでは「偽のひらめき」と呼びます。

 

 

二つめの「ひらめき」は、脳内にある知識を、瞬間的に、つなげ合わせることによって起きる「ひらめき」です。

 

こちらの「ひらめき」は、脳内にある知識を、一気につなげ合わせることで、新たな発想を思いつくことができます。

 

この「ひらめき」は、論理的思考力が優れている人に起きやすい「ひらめき」で、普段から論理的な思考をしていることで、

 

物事の関係性の理解度が高くなり、知識同士を組み合わせる速度が非常に早まった状態で、この二つ目の「ひらめき」が起きます。

 

便宜上、この「ひらめき」を当サイトでは「真のひらめき」と呼びます。

 

 

さて、なぜこの二種類の「ひらめき」の話をしたのかというと、それは、二種類の「ひらめき」では、その有効性に非常に大きな違いがあるからです。

 

「偽のひらめき」」が発揮される場は、学校のテストや、各種試験などの「範囲の限定されたもの」のみです。

 

なぜなら、学校のテストは範囲が限定されているものであるため、前もって解決すべき問題の解法を覚えておくことができます。

 

しかし、学校のテストなど以外のほぼ全ての問題は、範囲が限定されていないため、「偽のひらめき」の有用性は非常に低く、「真のひらめき」こそが大事と言えます。

 

 

真と偽の「ひらめき」ですが、世間ではこの二つがほとんどの場合で混同されているようです。

 

なぜなら、偽の「ひらめき」は、本人にも、他人にも、真の「ひらめき」のように見えてしまうからです。

 

本人は、先ほど述べたように、情報ソースを覚えていない場合に偽の「ひらめき」は起きやすいため、さも自分の優れた思考力で、そのアイデアを思いついたように感じてしまいます。

 

さらに、偽の「ひらめき」は、そのひらめいた本人にもなぜそういうアイデアが出たかが説明できないことが多いです。なぜなら、実際は記憶を思い出しただけだからです。

 

それにより、周りの人間には、説明できないことにより、より天才であるように見えてしまうのです。理解できないことを、凄いものだと思う人が多いですからね。

 

 

「ひらめき」には二種類ある、ということが、学校の勉強で優れている者と、実社会で優れている者が大きく異なることの主原因です。

 

学校のテストを「ひらめき」によって解いているように見えても、その「ひらめき」はほとんどの場合、「偽のひらめき」なのです。

 

この人、発想力があるな、と感じたら、この二種類の「ひらめき」の記事を思い出し、その「ひらめき」が「真のひらめき」か、「偽のひらめき」かを判断するようにしてください。

 

それにより、真に優れた人間を判断できるようになります。

 

関連ページ

短距離走と長距離(能力の違い)
短距離走と長距離走について。短距離を早く走れる人間が、長距離を速く走れるとは限りません。
モンティ・ホール問題
モンティホール問題について。確率における難問とされるモンティホール問題について。モンティホール問題は、正しい答えを訊いても、なお納得できない人がいる不思議な問題です。その理由について考察してみます。
記憶力の高さが必要ない理由
記憶力の高さは、古来、無批判に称賛されてきた能力です。しかし、現代においては、記憶力の高さは必要ありません。その理由について、解説していきます。
第六感の正体
第六感の正体とは?第六感とは、五感以外のもので、五感を超える働きをするものとされているますが、果たして、本当に存在するのでしょうか?
論理パズルと頭の良さ
論理パズルと頭の良さについて。論理パズルができるからと言って、頭が良いとは限りません。それがなぜか、ということを、ロジカルシンキング(論理的思考)によって解説していきます。
問題解決の処理速度について
問題解決の処理速度について。問題解決には、処理スピードが要求されますが、処理能力というものは、記憶力に大きく依存する側面があります。問題解決の処理速度の問題にどう対処していけば良いか解説していきましょう。
勉強ができる人は努力家か?
勉強ができる人は努力家か?勉強ができる人は、努力ができる人、という意見がありますが、実際はどうでしょうか?
問題発見能力は学校教育では身につかない
問題発見能力について。問題発見する能力は、どのようにして育んでいくか。学校教育では問題発見能力は身に着かない理由を解説。
地球温暖化は良いことだらけ?
地球温暖化について。地球温暖化は本当に悪いのか検証。知友温暖化は実は良いことだらけなのかもしれません。
メンタルマジックを論理で解いてみよう
メンタルマジックをロジカルシンキングを使って解いてみましょう。メンタルマジックのトリックを分析する過程で、ロジカルシンキングの力を養ってみましょう。
実験と思考実験
問題解決において、実験を行うことは大事ですが、不必要な思考実験をしている人が目立ちます。実験をする前に、思考実験をしっかりと行っておくことが、効率の良い問題解決のためには重要なのです。
今日すべきことを明日するな。明日できることを、今日するな。
問題解決して行く際に重要なマインドについて。今日できることは今日しろ、とよく言われますが、これは正しくありません。今日できることでも、明日できるものであれば、今日する必要は無いのです。