問題発見能力は学校教育では身につかない

問題発見能力をテーマに、今日は書いていきます。

 

問題を解決する能力も重要ですが、その解くべき問題をまずは発見しなければ、問題を解くことすらできません。

 

しかし、この重要な問題発見能力、学校教育では、全くと言ってよいほど身につきません。

 

 

まず、学校教育では、解くべき問題が初めから与えられます。

 

何を問題とすべきか?ということが必要とされる問題は、全くと言って良いほどありません。

 

そして、その問題の中には、解くべき必要のない問題が多数含まれます。

 

解法を覚えているかどうかを確かめるだけの、実際には発生しない問題を解くトレーニングもさせられているのです。

 

それが本当に解くべき問題なのかどうか?という視点が、抜け落ちているのです。

 

 

次に、問題の中の問題発見についてです。

 

例え、問題が与えられたとしても、その問題の中の、何が本質的な問題であるか、ということを判断しなければ、問題を解くことはできません。

 

したがって、問題を与えられたとしても、その問題を解く過程で問題発見をしているのだ、という意見があります。

 

果たして、この意見は正しいでしょうか?

 

いや、正しくありません。

 

 

実は、学校のペーパーテストを解く際に、ほぼすべての人は、与えられた問題の中の問題をピンポイントで発見して、問題を解いているわけではないのです。

 

どういうことかと言うと、

 

「以前に解いた問題の中から、今解こうとしている問題の類題を思い出し、その問題に用いた解法を当てはめている」

 

だけなのです。

 

簡単に言うと、「あれ、この問題に似た問題、解いたことあるな。それに使った方法で解けるかも?」

 

という帰納的な論理で解いているだけで、演繹的な論理では解いていないのです。

 

何が本質的な問題か?ということをピンポイントで発見している訳ではないのです。

 

 

学校のテストができる人は、表面上、問題解決能力、問題発見能力があるように見えるのですが、実際には、どちらもほぼ全くありません。

 

「類似した問題を思い出し、その問題に使用した解法を当てはめてみる」

 

という方法は、学校のテストでは絶大な威力を発見しますが、それ以外のほぼ全ての問題では使うことができません。

 

なぜなら、「知識の範囲の指定が無いから」です。

 

 

ペーパーテスト以外の問題では、「知識の範囲の指定」がありません。

 

「ここからここまでから出るよ~」という先生の言葉はないのです。

 

知識の範囲が指定されていれば、「類題を前もって解いておく」ということができますが、

 

知識の範囲が指定されていないと、問題のヴァリエーションが爆発的に増えるため、「類題を前もって解いておく」ということができません。

 

問題の中の、何が本質的な問題かを発見できないと、問題を解くことができないのです。

 

 

以上のことから、問題発見能力は、学校教育ではほぼ身につかないと言えます。

 

これが、学校の勉強が得意な人間の中でも、社会に出て全然使えない人間がいる大きな理由です。

 

学校の勉強が苦手・苦手だった、という人でも、全く問題ありません。後天的に、問題発見能力は伸ばしていけるので、安心してください。

 

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