言葉使いにこだわる人

言葉使いにこだわる人がいます。

 

型通りの言葉使いをしないと、それに対して激しく反発する人がいます。

 

そういう人に対するメッセージを書いていきたいと思います。

 

 

そもそも、言葉というのは流動的なものです。

 

ある特定の意味で使われていても、

 

類似した意味で使われるようになります。

 

ですので、少し違った意味で使われていても、

 

それが正しい使い方として認められるようになることが多々あります。

 

いかに、間違った使い方にもかかわらず、市民権を得ている言葉をいくつか挙げてみましょう。

 

 

・さわり(触り)

 

さわりはそもそも、一番大事な所、という意味です。

 

他の楽曲のメロディーを取り入れた場所、曲中で目立つ箇所という意味でうs。

 

他の楽曲に「触っている」、ということです。

 

しかし、ほとんどの人が、「さわり」を「導入部分」という意味で使っています。

 

手でそっとさわる、少しだけふれる、という言葉のイメージから、

 

「導入部分」の意味で使われ出したのでしょう。

 

 

・姑息

 

姑息は一時の間に合わせ、その場しのぎ、という意味です。

 

「卑怯」という意味はありません。

 

医学の分野では、「姑息的~術」のように、

 

根本的な治療法ではないが、その場をしのぐための治療法、という意味で、今でも正しい意味で使われています。

 

「その場しのぎで卑怯な手を使う」というシチュエーションで良く使われることや、

 

音の似た「小癪(こしゃく)」(こざかしいの意)との混同などが

 

誤用の主原因だと思われます。

 

 

・煮詰まる

 

考えが出尽くして結論を出す段階になる、という意味です。

 

しかし、多くの人が、「行きづまる」、という意味で使っています。

 

煮詰まるは、元の意味は「煮えて水分がなくなる」という意味で、

 

煮物料理が完成に近づく→物事が完成に近づく

 

流れでこの意味で使われるようになったと推察されます。

 

この言葉は、「詰まる」の語感から、「行き詰る」との意味の混同が起こったものと思われます。

 

「煮詰まる」は、

 

もうすぐ終わる⇔まだまだ終わらないという、

 

逆の近い意味になるという点で、興味深い誤用ですね。

 

かなり珍しい誤用の例です。

 

類例では、「流れに掉さす」などがありますね。

 

流れに乗る、とう意味ですが、流れに逆らう意で取っている人が多いです。

 

 

 

上記のような言葉は、間違って使っている人が非常に多いので、

 

正しい使い方を知っていても、

 

間違って使われている可能性を十分に考慮する必要がありますね。

 

しかし、誤用でも、広く使われるようになり市民権を得ると、

 

そのうち広辞苑などの辞書に載るようになります。

 

上記に挙げた例の中でも、「煮詰まる」という言葉は

 

つい最近までは「「行きづまる」という意味では辞書に載っていませんでしたが、

 

現在ではこの意味も含め、どちらの意味でも広辞苑に載っています。

 

 

もはや、誤用でしか使われていない言葉もあります。

 

「凄い」という言葉は、本来はぞっとするほど恐ろしい・気味が悪いという意味ですが、

 

こちらの意味で使っている人は見たことが無いと思います。

 

本記事のタイトルである「言葉使いにこだわる人」

 

の「こだわる」も、本来は「些細なことに囚われる」という悪い意味です。

 

しかし、ほとんどの人は「こだわりの食材」のように、

 

「些細なことまで気をくばった」という良い意味で使っていますね。

 

このように、言葉というのものは、時の流れとともに意味が流動していくものなのです。

 

 

 

そもそも「言葉を人が話す」→「広辞苑などの辞書に載る」<という順番/b>

 

であって、

 

辞書に載っていない使い方だから正しくない、とするのは非常にナンセンスなことです。

 

人が会話や文章で使うことで新たな言葉や、言葉の使い方が生まれ、

 

本来の使い方からずれた言葉使いをすることで、会話や文章に面白味が生まれるのです。

 

完全に間違った使い方をしたり、厳密さを要求される状況で、

 

本来の言葉使いとは異なる使い方を多用したりするのは避けるべきですが

 

自由な使い方で使うことで、言語表現は豊かになっていくのですから、

 

言葉の使い方が辞書通りで無いからと言って、いちいち、めくじらを立てていてはいけませんね。

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