理解力が高いと、記憶力も高くなる

理解力と記憶力の関係をテーマとして書いていきます。

 

理解力が高まると、記憶力も高まります。

 

なぜなら、理解力とはつまり、「物事の因果関係を把握する力」のことですから、

 

情報同士の関係性が把握できている、ということは、記憶した情報を思い出せる確率が高まります。

 

 

Xという場所に行くことを想像してみて欲しいのですが、Xまでの道を1種類しか知らなかったら、その道がふさがってしまうと、Xにたどり着くことができません。

 

しかし、Xまで行ける道を3種類知っていたら、ある道がふさがってしまっても、別の道からXに行くことができます。

 

記憶も、全く同じです。

 

理解力がある、ということは、情報同士の因果関係を中心とした関係性をよく把握している、ということであり、

 

ある知識と関係した知識を多く知っているほど、色々な道から目的とする知識にたどり着きやすくなるのです。

 

理解力が高いと、記憶力が高くなるのです。

 

 

 

しかし、逆は成り立ちません。

 

記憶力が良いからといって、理解力が高いとは限らないのです。

 

知識にたどり着くまでの道を作る能力が低くても、知識をそのまま記憶することができる人がいます。

 

何の関係性も無い知識を、そのまま記憶する能力が高い人がいます。

 

「AだからB、BだからC、CだからD」というように、本来なら理解が必要で、順に導き出していかなければならないような知識を、

 

導き出すのではなく、「AだからB、BだからC、CだからD」という過程を一つの知識としてそのまま記憶できる人がいるのです。

 

 

このような人は、本当は理解力が低いのに、表面上、理解力が高いように見えます。

 

一つの知識として、そのまま記憶した上記のような「論理展開」を、説明することができるからです。

 

さらに、記憶力が高い人は、理解力が低い傾向にあります。

 

なぜなら、理解しようとする努力をしなくても、理解の過程をそのまま記憶することで、対応できるからです。

理解力と記憶力の不思議な関係

学校の勉強においては、「記憶力が良い人」が圧倒的に有利です。

 

なぜなら、学校の勉強は、「AだからB、BだからC、CだからD」というような

 

論理展開の解説が、参考書や予備校の先生などを通して、簡単に手に入るからです。

 

学校の勉強において、「理解力が高い」必要はほとんどなく、重要なのは、「AだからB、BだからC、CだからD」のような理解の流れを記憶することです。

 

理解力が低くても、記憶力さえあれば、学校の勉強では高く評価されやすいのです。

 

理解力が低くても、記憶力が高いと、理解力・記憶力ともに高いように見えてしまうことがあるのです。

 

特に、進学校や有名予備校に通っていたような人なら、理解力はより低くても大丈夫です。

 

なぜならそのような場所には、教えるプロ、理解させるプロがいるからです。

 

理解させるプロのおかげで、理解力が低くても、理解させてもらえることができるからです。

 

 

一方、理解力が高くても、記憶力があまり高くない人もいます。

 

情報の関係性を把握することができて、知識を忘れにくくできても、長く維持できないのです。

 

記憶力というのは、先天的にかなり優劣が決まっているものなので、

 

このような人は、理解力が高いのにも関わらず、その理解した内容を記憶し続けることが得意でないので、理解力が低いように見えてしまうのです。

 

理解力が高くても、記憶力が低いと、理解力・記憶力ともに低いように見えてしまうことがあるのです。

 

 

しかし、この状況は一般社会では一変します。

 

一般社会では、試験範囲というものが決まっていないため、情報量が圧倒的に多く、また整理されていないため、物事の関係性を把握する理解力が重要となってきます。

 

学校の勉強のように、範囲が限定されたものならば、理解しやすくするための方法の開発が進むのですが、それ以外ではそうはいきません。

 

自分の頭で理解する能力が必要となってくるのです。

 

 

また、一般的な状況では、パソコンを使えなかったり、本で調べたり、人に訊いたりできない状況は生じません。

 

学校の試験や、受験などのような、外部から知識を得ることができず、自分の脳内の知識だけで問題を説くような、摩訶不思議な状況は普通は起こりえません。

 

そのため、記憶力が優れていない人でも、情報を使いこなす力があれば、大丈夫なのです。

 

 

 

以上のような条件の違いの結果、

 

学校の勉強では、理解力・記憶力ともに高く見えていた人(実際は記憶力が良いだけ)が、一般社会ではまるで活躍できなくなり、

 

逆に、理解力・記憶力ともに低く見えていた人(実際は理解力は高い)が、一般社会では大活躍できるようになるのです。

 

これが、学校の勉強ができても、活躍できない人がいる主要なメカニズムです。

 

ですから、学校の勉強が苦手だったからとか、偏差値の高い大学を出ていないとかで悩む必要は全くありません。

 

この理解力と記憶力の関係を念頭において、本当に必要な力である「思考力」を伸ばしていきましょう。

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